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【報告】シリア映画「カーキ色の記憶」(アルフォーズ・タンジュール監督 2016年)上映会 ゲスト:アルフォーズ・タンジュール監督 | 早稲田大学 中東・イスラーム研究コース

【報告】シリア映画「カーキ色の記憶」(アルフォーズ・タンジュール監督 2016年)上映会 ゲスト:アルフォーズ・タンジュール監督

シリア映画「カーキ色の記憶」(アルフォーズ・タンジュール監督 2016年)上映会

ゲスト:アルフォーズ・タンジュール監督

 

10月13日(金)38号館AVホールにて、シリア映画「カーキ色の記憶」上映会+監督とのトークイベントが開催されました。本作は2017年山形国際ドキュメンタリー映画祭に正式出品され、グランプリに次ぐ最優秀賞にあたる山形市長賞を受賞しましたが、この映画祭参加のため監督が来日したのをきっかけとして今回のイベントが企画されました。18:25開始という遅い時間の開催となりましたが、多くの方にご来場いただきました。

映画「カーキ色の記憶」は、4人のシリア人による証言を軸として構成されています。彼らは全員、全体主義的な体制の下、自らの命と信条を守るために出国を余儀なくされた人たちです。また監督自身も2012年にシリアを出国しています。

反体制運動への関与により投獄された経験を持つ作家、1980年代の政権による大虐殺事件で父親の目がくりぬかれるのを目の当たりにした画家、反体制政党に関わったために20年以上偽名で逃亡生活を送ってきた女性、そして2011年に反体制の非暴力デモに参加し3度にわたって拘束された若き映画監督。監督の親族・友人でもある彼らは、シリアでの経験や思いを語っていきます。

監督自身によるナレーション、崩壊した町の映像や少年の姿等をはさみ、カーキ、赤、白といった含意に富む色を取り入れた構成により、本作は記録とフィクショナルな劇映画のそれぞれの美点を併せ持つ作品となっています。

作品上映後は、タンジュール監督を迎えてのトークイベントが開催されました。聞き手・通訳は現代アラブ思想を専門とする研究者であり、このイベントの起案・推進役である岡崎弘樹さんがつとめました。フロアからもシリアについて、また演出や映画中で使用された楽曲についてさまざまな質問が寄せられ、タンジュール監督は、ときに冗談を交えながら丁寧に応答していました。予定時間を超えたトークイベントの終了後も、映画の感想や質問を語る人々が集まり、その中で穏やかに話し続けていた監督の嬉しそうな姿が印象に残りました。長時間にわたるイベントに参加くださった皆様、企画者の岡崎弘樹さん、タンジュール監督に厚く御礼申し上げます。

上映会当日、NHK WORLDのスタッフがタンジュール監督の取材に訪れていました。

タンジュール監督と日本における映画「カーキ色の記憶」上映の密着取材の様子が下記サイトから視聴できます(この番組は英語での放映です)。

https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/newsroomtokyo/features/20171019.html

(柳谷あゆみ記)

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